「USCPAの勉強時間は1,200〜1,500時間」というのは、あくまで平均的な目安です。実際に合否を分けるのは、週に何時間確保できるか、それを何週間続けられるか、そして苦手な分野に時間を集中できるかです。
総時間の目安
1,200〜1,500時間は、全科目を平均的に進めた場合のイメージです。会計の経験、英語力、使う教材、直前期にどれだけ問題を解くかによって、同じ合格ラインでも必要な時間は数百時間単位で変わります。経歴ごとの目安は次のとおりです。
- 会計の経験があり、英語もある程度読める人:1,000〜1,300時間
- 会計の経験はあるが、英語に不安がある人:1,200〜1,500時間
- 会計が未経験の人:1,400〜1,800時間
科目ごとの目安は、FARが350〜450時間(範囲が広め)、AUDが250〜350時間、REGが300〜400時間、選択科目(BAR・TCP・ISC)が200〜300時間です。選択科目は、直前に受けた必須科目とのつながりを生かせると短くなりやすくなります。
総時間ばかり気にすると、「まだ足りない」という不安からインプットを増やして問題演習が減ったり、忙しい週に勉強ゼロになって翌週に無理に取り返そうとしたりしがちです。見るべきなのは、苦手な分野の問題が解けるようになったかと、毎週勉強を続けられているかです。
週の勉強時間で、合格までの期間が決まる
1科目あたり約500時間とすると、必要な週数は「500時間 ÷ 週の勉強時間」で計算できます。4科目を同じペースで順番に進めた場合の目安は次のとおりです(科目による差や、科目の間の空白期間は含みません)。
| 週の勉強時間 | 1科目 | 4科目 |
|---|---|---|
| 週30時間 | 約17週 | 約50週(12ヶ月前後) |
| 週20時間 | 約25週 | 約75週(17〜18ヶ月) |
| 週15時間 | 約33週 | 100週以上 |
予備校では「週20時間」が現実的な目安として示されることがよくあります。平日2時間・休日5時間ほどなので、社会人としては十分に頑張っている時間です。ただし、週20時間で合格まで届くとは限りません。問題演習の量や英語の処理が足りず、期間が延びてしまうことも多いため、働きながら受ける場合は週30時間を目指すのがおすすめです。
働きながらFARに合格した例では、週20時間前後だった勉強時間を週30時間前後まで増やし、勉強を始めてから約半年で合格しています(FAR合格体験記)。週の時間を決めるときは、理想ではなく、直近2週間で実際に確保できた時間を基準にしましょう。受験日と週の時間を入れると必要なペースを計算できる勉強スケジュール逆算ツールも用意しています。
▶ YouTubeで見る【新常識】週20時間の勉強では絶対に受からない理由
週30時間の使い方
週30時間の一例は、苦手分野のMCが14時間、TBSが8時間、復習・暗記が6時間、1週間の振り返りが2時間です。平日3時間×5日と、休日7.5時間×2日でおよそ30時間になります。ポイントは、新しいインプットより問題演習の時間を多くとることです。
その日にやることが決まっていないと、計画は倒れやすくなります。90分ある日は「苦手分野のMC45分 → TBS30分 → 間違えた問題の記録15分」、45分しかない日は「間違えた問題の解き直し30分 → 用語の復習15分」のように、新しい範囲に進むより解き直しを優先しましょう。
科目の順番が決まっていなければ、先に科目選択ガイドをご覧ください。
忙しい週・直前期・不合格後の過ごし方
忙しい週は、インプットを削っても、間違えた問題の復習だけは続けましょう。「復習20問と単語50語だけ」のように、最低限やることを先に決めておくと、勉強ゼロの週を防げます。睡眠を削って時間を増やすのは避けてください。直前期に問題文の条件を読み落とすと、知識があっても点が取れません。
直前の4週間は新しい範囲に手を広げず、取りこぼした論点と、模試で見つかった弱点に集中します。スコア待ちの期間も空白にせず、次の科目の準備を始めておくと全体の期間が短くなります(スコアリリースの記事)。
不合格のあとに「もっと時間を増やす」だけで再受験すると、同じところでまた落ちやすくなります。時間を増やすのと同時に、何を重点的に勉強するかを見直しましょう。再受験の進め方は再受験ガイドで紹介しています。
計画が崩れたときの立て直し方
計画が崩れる原因としてよくあるのは、次のようなものです。どれも努力しているように見えますが、得点にはつながりにくい時間の使い方です。
- 講義動画を最初から最後まで見るだけで終わる
- 正解した問題の解説まで全部読む
- 教材を増やして安心する
- 計画を何度も作り直して、実行しない
- 忙しい週に勉強ゼロになり、翌週に無理をする
立て直すときは、①直近2週間の実績をもとに週の時間を書き直す、②忙しい週にやる最低限の量を決め直す、③苦手な論点を上位2つに絞る、④今日解く問題を決める、の順で進めましょう。予備校でも独学でも、崩れるポイントは同じです。比べたい人は独学vs予備校をご覧ください。
よくある質問(勉強時間)
Q. 週20時間で足りますか?
A. 予備校がよく示す現実的な目安ですが、合格に十分とは限りません。1科目500時間なら約25週、4科目で約75週かかる計算です。
Q. 週15時間では無理ですか?
A. 1科目500時間とすると約33週かかる計算です。範囲を大きく絞る必要があり、期間も延びやすいので、確保できるなら週の時間を増やすことをおすすめします。
Q. 総時間は記録したほうがいいですか?
A. 記録してもかまいませんが、毎週続けられているか、苦手な分野が解けるようになったかのほうが大切です。
Q. 英語の勉強時間は別に取るべきですか?
A. 大きく分けすぎず、問題演習の中で分からなかった英文や用語を復習するのがおすすめです。英語力の記事もご覧ください。